瀬戸内海の鯛

タイのお吸いものは、上品な脂の香りが食欲をそそります。お刺身をつくった残りのアラから十分にだしが出るので、調味はお酒と塩だけ。青ネギを散らして完成です。

大正生まれの祖母が数軒先の魚屋さんから丸のままのタイを紙に包んで持ち帰って台所で教えてくれた思い出の味です。久しぶりに再現しようとマダイを買ってきたら、さばくのも臭み抜きの処理も結構大変。日常の家事の中でササっとおいしく仕上げていた祖母世代はすごいなぁと改めて思いました。

瀬戸内千代