海の女性ネットワークには、2023年12月現在約100 名が参加しています。海に関わる職場で働く女性、海洋学・水産学等で海を勉強している女子学生は、年々増えていますので、この会への参加も増えそうです。一方、責任ある立場に就く女性も増えています。しかし、家庭と仕事の両立は難問であり、当事者の頑張りに頼るしかない状況は変わっていません。そこで、海に関わる仕事と学業を推進しつつ、女性たちが問題解決のために議論し、意見を社会に発信する活動をするのが本会です。女性の活躍を支援し、人材育成を進めます。また、私たちの目標にはSDGs(2030年までの達成を目指す国連持続可能な開発目標。SDG14 は「海の豊かさを守ろう」)への貢献も含まれます。海洋科学・技術、海洋政策、海洋産業の連携から海を深く理解し海を大切にする私たちの将来について考えていきます。海遊びに始まり海と接するすべての場面で、女性の力を役立てて、海と私たちの未来に貢献します。一緒に活動しませんか。
行動宣言
海洋立国日本では、海に関わる多様な職場で女性が活躍しています。海の女性ネットワークはその活動を通じて、
一、海で活躍する女性を勇気づけ、励まし、
二、海を知り、海を学び、得られた海の情報を発信し、啓発し、
三、多様で持続する社会の構築に貢献することを宣言します。
海洋学・水産学を専攻する女子学生が増えています。また、学協会や省庁管轄の各種委員会に女性の役員や委員がいることが当たり前になり、その役割に応じた責任も増えていきます。家事・育児・介護と仕事の両立は相変わらず難問であり、パートナーや家族など家事・育児・介護の当事者を増やしながら仕事や学業に精一杯努力し、乗り越える必要があります。一方で、孤軍奮闘の女性が少なからずいる状態であり、お互いに勇気付け、励まし、支え合うネットワークが果たす役割は大きいと考えます。
海を生活の場とする人、環境・安全を守る人、学問・研究対象としている人など、海への関わり方は多岐にわたります。そのためには、海を包括的に学び、理解することが大事です。特に海の研究は、自然科学から社会科学や人文科学まで広範囲にわたり、多様な分野の研究や職種の人々が繋がり、議論を重ね、知の統合を図り、それを社会に発信し貢献していくことが大切です。うみに関わるすべての人々にとって、啓発すること、次世代につなぎ、育てていくことが大切です。
世界では、SDGsにおいて、ジェンダーの平等を達成し、あらゆる年代の女性のエンパワーメントを図りつつ(SDGs目標5) 、海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用することを目指した活動が望まれています(SDGs目標14)。また、2021年には持続可能な開発のための国連海洋科学の10年が始まります。
海の女性ネットワークは、海で活躍する女性の夢や活動を大事にし、多様性を保ち、海の仕事と研究を推進し、得られた成果を発信・啓発しながら社会の海洋リテラシー向上に努め、次の世代により良い地球環境を引き継ぐために行動することをここに宣言します。